オランダ軍のスナイパーケープを巧みなアレンジでリアルクローズに落とし込んだ、ガーメンツらしい新作アウターが登場しました。

狙撃手が銃を構える際に邪魔ににならないようにと設計された特殊なフォルムとディテール。
アシンメトリーなフロントや袖、大振りの襟など、実用を突き詰めた結果現れた個性的なデザインが秀逸で、モード感すら匂わせる独特なムードがたまりません。

とはいえ、オリジナルはパラフィンコーティングされたような硬い生地感でゴワゴワしており、無骨な雰囲気。
これをハリがあって丈夫ながらも取り回しのしやすいT/Cウェザークロスに変更することで、軽やかで動きやすく、街着として違和感なく着用いただけるようアレンジしています。

コットンメインの生地ですので経年変化も楽しめますし、裏地のない一枚仕立てですのでお洗濯も簡単。
裏はパイピング等で丁寧に始末されています。

アイロンワークなど使わず、右半身は縦長の一枚生地で前身頃から肩、後身頃までを構成しているため、後身頃のハギ部分のシームは斜めに流れており、これもデザイン上アクセントとして効いている感じ。
左の肩はダーツを入れて立体にしており、ドレープの強く出た右袖側とは違った表情を見せてくれます。

右袖側には縦に超大振りの貫通ポケットが付属。
ここから腕を出すことでも大きく雰囲気が変わります。

裾にかけて左に流れる前立てにはボディカラーに合わせた大振りなオリーブカラーのボタンが付属。
きっちり全て留めてもいいですし、全開にしてアシンメトリーで強烈なAラインをさらに強調しても良いでしょう。

左右非対称で個性的な大振りの襟もこのコートを印象づける大きなポイント。

右襟はゆるやかながらも鋭角、対してチンストラップを兼ねた左側はその1.5倍はあろうかというボリュームかつ襟先はUの字を描く独特なもの。
U字側の襟は内側に折り返してボタンで留めることにより、右の襟に近い形に変化させることも可能です。

襟を寝かせた状態での個性的なルックスもインパクト抜群ですが、襟を立ててボタンを留めるとこれまた表情が一変。
高めのスタンドカラーで襟の立ち上がりも美しく、その凛々しい佇まいは非常にカッコいいです。

ガーメンツでは定番の、襟裏に施されるWのジグザグステッチは、こちらのコートでももちろん健在。
さらに一枚襟ですが、襟腰に相当する部分には横方向にステッチが入ることで、襟の立ち上がりや返りをしっかりさせる効果が。

そしてこちらもガーメンツを象徴するようなディテール、暑くなった際などに背負えるようショルダーストラップも内蔵。
背負うのは両肩でもワンショルダーでも。
何気に便利で重宝するディテールになります。

男女兼用のワンサイズ展開。
相当大柄な男性でも収まりますし、こういったミリタリー系アウターをあえて女性が着こなすというのもとりわけカワイイものです。

起毛感がなく、分厚すぎない一枚仕立てですのでロングシーズン着用可能。
高密度で風は通しにくいため、インナーに厚手のニットなど仕込めば真冬もOKです。

バサっと羽織るだけで只者ではない雰囲気を醸し出してくれる、洒落た一着。
ご夫婦やカップルでのシェア使いもオススメです。