mens / womens
Price¥53,900(税込 送料込)
スロープスロウにしてはライトウェイトで保温性が極端に高すぎず、シンプルながらも小技の効いた、存在感あるミドルゲージセーターが新登場しました。
ベーシックなシェットランドセーターが着想源ではあるものの、それら現存するものを単純になぞっても意味がないため、様々な素材や色を掛け合わせることで独自の表情とカラーリングを生み出すことに成功。
シェットランドウールにヤクを加えることで柔らかさが生まれ、その上でツイードライクなイメージを表現するために、短繊維で素朴かつコットンライクな風合いの絹紡紬糸をプラス。
その上で天竺編みを表裏逆に使い、さらにサドルショルダー部分の目立て幅を意図的に幅広く取ることで、普通であって普通でない、独特な風合いとメリハリのある印象的な面構えに。
とどめに、ニットの編み始めに試し編みをする部分、通称「捨て糸」をイメージした配色を襟ぐりや袖口、裾口に加えることで、輪郭を引き締めています。
なお、今回のカラーラインナップにおいて我々が特に惹かれたのが、Mistという緑がかっているようにも見えるブルー系のお色。
複雑に色が混ざり合った印象派絵画を思わせるような奥深いトーンですが、ブルーの糸に至ってはトップ染めのヤクウール糸を特注するほどの気合いの入れよう。
数十キロの糸を抱えることになるため、新進気鋭の小規模ブランドとしてはかなりリスキーではあるものの、その甲斐もあって惚れ惚れするような素晴らしい色合いに仕上がっています。
ちなみに、こちらの特注糸は他のアイテムでも多用されており、今シーズンのスロープスロウを象徴するキーカラー。
そのどれもが必然性のある見事な使われ方になっており、糸を消化するためだけに無理やり採用したような違和感は皆無、流石のセンスを見せつけてくれています。
淡いブルーやグリーンのワントーンでまとめた洒脱でモードっぽい着こなしも良いですし、補色に近いブラウンやオレンジなどと合わせてメリハリのある色合わせもオススメ。
素朴で温かみのある面構えですので、あえて梳毛のトラウザーズやブロードシャツなどクリアな生地感のものと合わせて上品さを加えるのも大人っぽいかと。
もちろん軍パンやスカスカに色の抜けたジーンズなどダーティーなアイテムと合わせても素敵だと思います。
ダークトーンの差し色としても映えますので、インナー使いでも存在感を発揮してくれます。
いかにも紡毛セーターな温かみのあるルックスながらもドライタッチで分厚すぎず、度目も詰めすぎずに比較的軽やか、シンプルに使いやすいが一枚でもさりげなくインパクトのある美しい一着。
Mサイズは女性の方がゆったりめに着用いただいても可愛いので、ご夫婦やカップルでシェアいただくのもオススメです。
--------------------------------------------------
ブランド側の制作後記は以下になります。
「重い、厚い」わたしたちのプロダクトにはこの言葉がつきまとう。
ワークウェアには重量感のあるものが多い。
名品として現在でも愛用されているものが誕生した時代、原材料や織機などのテクノロジーが今のように発達していなかったからだ。
現在ではテクノロジーによって軽さや機能など様々な選択肢の中からプロダクトを開発することが可能だ。
時代の流れに逆らっているつもりはないけれど、洋服も、音楽も、家具も、家の中を見渡すと古いもの、重量感のあるもので溢れている。
単純に「好き」なのだ。
その「好き」なアイテムに合わせる想定で企画をしていくので、自然とわたしたちのニットウェアも重量感のあるものが多くなるようだ。
ヤク、シェットランドウールにシルクネップを掛け合わせて作った新しい糸のシリーズは、そんなニットウェアの中では最もライトな肉感。
最初に念頭に置いたのはベーシックなシェットランドウールのクルーネックセーター。
若かりし頃のミック・ジャガーや、アンソニー・パーキンスが着ていたようなシンプルでなんということのないスタイルが好きで、いつかそんなイメージのクルーネックセーターを作りたいと思っていた。
といっても、そうしたプレーンなセーターは世の中に存在する。
それならばと、色々素材の掛け合わせを試行錯誤し、わたしたちなりのプレーンなセーターを制作したのがこのシリーズ。
サックスプルーや何色ともつかないスモーキーな淡い色など、紡毛の良さが生きるカラーをイメージして、色によっては原料のヤクやシェットランドウールを別注で制作。
ツイードっぽい表情を加えたいとシルクネップをミックス。
渋すぎないようにネップのカラーはちょっとポップなニュアンスになるよう組み合わせている。
プレーンなセーターをイメージしてサンプルを制作したものの、プレーンすぎて納得がいかず、結果やはり少し癖のある仕上がりとなった。
ちょっとアクセントに加えた配色部分は「捨て糸」をイメージしている。
「捨て糸」は本体を編み出す際に適当な残糸を引きそろえて数コース編む部分のことで、最終的には解いて本体を仕上げるので、製品として見る事はないのだけれど、工場やデザイナーにとってはお馴染みのものだ。
最初のサンプルがしっくり来なかったのでひっくり返して裏面を表にしてみたり、風合い直しをしてみたり、そんなこんなで仕上がった「自称プレーンで薄手のセーター」。
サイズ | 肩幅 | 身幅 | 着丈 | 袖丈 | ゆき丈 |
---|---|---|---|---|---|
M(ウィメンズL or メンズXS-M程度) | - | 55 | 63 | - | 82.5 |
L(メンズM-XL程度) | - | 59 | 65.5 | - | 84 |
※ ニット製品のため、伸縮性があります。
※ 計測単位はcm、平置きでの実寸となります。個体差もございますので多少の誤差はご了承下さい。
Instagramの動画でもご紹介しています。
下記リンクよりご覧いただけます。
https://www.instagram.com/reel/DCJu9sfvPBi/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
長年に渡ってニットデザインや企画、糸作りに携わってきたその道のスペシャリスト夫婦が手掛ける、極上のニットアイテム。
とはいえ、いかにも高級でデリケートなラグジュアリーブランドのそれとは異なり、Slopeslowが目指すのはあくまで【Utility Knitwear】。
実用的で汎用性が高く、タフで経年変化も楽しめる堅牢なアイテムばかり。
なんと、糸の試作から試し編み、染色に至るまでのプロセスは自宅で行われているものも多く、長年の経験を元に納得いくまでトライ&エラーが繰り返されたプロダクトの数々は、恐ろしい完成度と圧倒的オーラを纏います。