ウエストオーバーオールズの定番スリムテーパードジーンズ、806T。
他のジーンズとは一線を画すシルエットの良さ、鮮やかなブルーの色味、気の利いたディテールの数々で多くの方々を虜にしています。

なんといっても一番のポイントはそのシルエット。
ヴィンテージデニムの代名詞であるセルビッジをあえて廃することで、アウトシーム・インシーム両方からライン調整が可能となり、この特徴的なシルエットが構築されています。

しかもヒザの位置を通常よりも高い位置に設定することで、膝にカドがはまらず、O脚の人でもシルエットが崩れません。
これにより、誰が履いても綺麗に見えるという魔法の一本に。

スリムカットとはいえ腰回りは適度に余裕があって股上も深めなので、巷にあふれるスリムジーンズのような窮屈さは控えめで、ストレッチが入っていないとは思えない履き心地の良さです。
レングスも元々長くはありませんが、裾幅が細いのでクシュっと裾を溜めて履いていただいても雰囲気があります。

一般的なインディゴデニムよりも青々とした美しい色味も特徴のひとつ。
これはデニムの語源と言われるフランスをイメージしたフレンチブルーがモチーフです。

さらにこちらのバイオブルーカラーはバイオウォッシュ加工を施すことで長年履き込んだような色落ちを表現。
しかもヒゲやハチノスが全く見られない全体的にスカッと抜けたような色の落ち方がモダンで新鮮です。
サイドシームも脇割りではなく両サイド共に巻き縫いになっているため、パッカリングとアタリがクッキリ出ていてとても良い感じに仕上がっています。

また、ジーンズの成り立ちであるオーバーオールを胸元でカットして生まれたという話を元にした、ウエスマンのないウエスト周りも特徴的。
裏側にはオリジナルのゴム製マーベルトも配しています。

これによってウエスト周りにわずかに伸縮性が出て動きやすいですし、タックインしたトップスがずり上がってくることや色移りしてしまうのを防いでくれる効果も。
さらに専用のサスペンダーを引っ掛けるループが付いていたりと細かいこだわりが。
見た目だけでなく、よく考えられた仕様の数々に感心します。

デザイン的には極めてシンプルでミニマル。
ヒップポケットの飾りステッチもないですし、腰のパッチもありません。
ウエスト部分に特徴があるので余計な装飾は不要、ファッションというよりも日常の道具として寄り添う存在でいて欲しい、というデザイナー大貫さんの想いが反映されています。

岡山県井原市で織られたという13.5オンスのデニム生地は通年履きやすい程良い厚み。
バイオウォッシュモデルは柔らかくなっているので特に履きやすいです。

とにかく理屈やブランドネームではなく、履いていただければこの素晴らしさを実感いただけると思います。
実際ウエストオーバーオールズというブランドを知らずにご試着いただいた方の購入率が非常に高いという事実が何より物語っていますね。

ジーンズが嫌いという方にもぜひチャレンジしていただきたい完成度の高い一本。
幅広いサイズ展開のユニセックスモデルで、老若男女にオススメです。