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Price¥154,000(税込 送料込)
今シーズンの当店の目玉アウターのひとつであり、今シーズンのチルトのメインピースでもある極上アウターが入荷しました。
商品画像を見てピンときた方も多いかと思いますが、こちら、言わずと知れた名作フォレスティエールがモチーフ。
フォレスティエールといえば、20世紀を代表する建築家コルビュジエの依頼を受けてアルニスが製作したジャケットです。
アルニスといえば、左岸のアルニス、右岸のエルメスと言わしめたパリを代表する老舗メゾン。
知的で気品溢れる色使いや贅沢な素材使い、エスプリの効いたデザインで昨今は古着市場で人気が加熱しています。
今やヴィンテージショップでも平気で30万以上の値がつくフォレスティエール。
この名作を「日本屈指のメゾン工場である辻洋装店にて日本流に仕立て上げること」をテーマに掲げた渾身の一着です。
各アイテムに狂ったほどの追求を見せるチルトがそれだけの意気込みで作り上げるわけですから、素材・縫製・パターンへのこだわりは異常。
まず表地は、この為だけに企画、設計した両口開口の低速レピア織機で空気を含ませながらゆっくり時間をかけて織り上げた、オリジナルの尾州産高密度シャンブレーコットンスエード。
その名の通り、コットン100%にもかかわらず、その起毛感と表情はスエードレザーを彷彿とさせます。
膨大な量の糸を使用している上にパンパンに打ち込んでいるため、驚くべきことに、1時間に1~1.5m前後しか織り進める事が出来ないという超高密度ヨコ二重規格の織物。
生産を手掛けている日本屈指の機屋 山栄毛織さんにおいても5本の指に入るほど、恐ろしく時間と手間のかかるスペシャルな素材になります。
経(たて)糸と緯(よこ)糸の色を変えたシャンブレー構成にすることで、先染め織物ならではの複雑で奥行きのある色目を表現。
こちらのCharcoalは、タテにダークブラウン、ヨコにチャコールグレーを打ち込んであり、遠目ではチャコールグレー単色と思わせつつ、近づくとわずかにダークブラウンが節々に覗く奥深い表情を見せてくれます。
えりの裏、袖口の見返し部分、フラップの裏など、直接肌に触れやすい部分には贅沢にもカシミヤウールビーバー生地を配置。
肌触りにも抜かりありません。
身頃裏生地は、当初、表地に使用できるほどの高品質なコットンブロードが採用される予定でしたが、生地自体がオール廃盤となってしまったため、コットンビエラ生地に大幅アップグレードされるという嬉しい誤算が。
ビエラ生地は微起毛の柔らかい手触りのため、冬アウターの裏地としてはブロードよりも適していると言えます。
もちろん袖裏は滑りの良さを考慮し、当然のようにキュプラ100%。
各所に最適化された極上の生地使いで、着心地や肌触りだけでなく、視覚的にもメリハリをつけています。
そして肝心のシルエットは、時代に左右されない普遍的で王道なバランスに。
私もオリジナルのフォレスティエールは持っていますが、かなり大きめで相当ゆったりとした作り。
昨今のオーバーサイズな流れの中ではむしろ雰囲気があるものの、これが10年後20年後となると果たしてしっくりくるのかどうかは疑問です。
まぁ、そもそも50代以上の貴族や芸術家などがメインターゲットと思われますので、私のような40そこそこの細身の若造が似合うサイジングではないというのもあると思いますが。
そうかと思えば、ベルルッティ傘下に入ってしまい、ベルルッティ名義でリリースされている現行のフォレスティエールはタイトすぎてアルニスの面影も消え去っており、これはこれでどうも違う感じ。
このチルト版フォレスティエールは、そのどちらにも迎合することなく中庸なバランスを突き詰めてあるため、年齢を問わず、じっくり末長くご愛用いただけるかと思います。
前振りの効いた動かしやすいアーム、随所にダーツを施し、美しいラインを描くバストトップや背中部分などパターンワークも冴え渡っていますが、天皇陛下のスーツなども手掛ける高級プレタ御用達の日本一とも言える縫製工場による正確無比な縫製と相まって、切れ味鋭い凛とした表情が形成されており、本家アルニスにはないストイックさが滲み出たオリジナリティ溢れる一着に。
フォレスティエールは森の番人という意味で、まさにワークジャケットが出自なわけですが、このチルトバージョンはそういった土臭さを払拭したモダンさ、スマートさを兼ね備えています。
とはいえ、着込んでいけば馴染みや味わいが出てきて、こなれた雰囲気も出てくると思いますし、デザインやディテール自体は大枠で元祖フォレスティエールを踏襲しているため、気負わずカバーオール的にラフな感じで着ていただくことも可能。
サイズを上げ、ハーフコートのように着用いただくのも良いですし、パーカーに軍パンなど、どカジュアルなコーディネートにあえて組み込むのも面白いかと。
表地はコットン100%でエイジングも期待できますから、個人的には遠慮なくガシガシ着込んで風合いを出していってほしいですね。
生地、縫製、パターン、すべてにあまりにも妥協なくこだわりを詰め込んだ結果、チルト史上、最も高価な部類のアウターとなりましたが、それも納得の圧巻の完成度。
全ての工程に他では絶対に真似の出来ない付加価値が詰まった、チルトの真価が発揮された極上アウターです。
サイズ | 肩幅 | 身幅 | 着丈 | 袖丈 | ゆき丈 |
---|---|---|---|---|---|
1(S-M程度) | 46 | 56 | 80 | 59 | - |
2(M-L程度) | 48 | 58 | 82 | 60.5 | - |
3(L-XL程度) | 50 | 60 | 84 | 62 | - |
※ 計測単位はcm、平置きでの実寸となります。個体差もございますので多少の誤差はご了承下さい。
※ モデル:身長168cm 56kg 細身男性 着用サイズ:1