コインケースとしての使用はもちろん、このキャッシュレス時代にバッチリハマる、ミニ財布的な使い方も可能なウォレットポーチがPEZZETTINOより入荷しました。

こちら、構想から入荷まで3年を要した、当店完全特注の自信作。
世界でもウチだけでしか販売していません。

元々は、PEZZETTINOの長財布とセットで使用することを想定した小銭入れがベースなのですが、さまざまなブラッシュアップを施した結果、単品のミニ財布として、またウォレットポーチとしても使える、マルチユースで便利すぎるスマートウォレット的アイテムに進化しました。

私も使ってますが、これはメチャクチャ使い勝手が良いです。



イタリアでもトップ中のトップの某注文靴職人が手掛けるだけあって、見た目の美しさだけでなく、その特殊な構造や贅沢すぎる革使いなど、すべてがスペシャルな唯一無二の逸品。

どこかフランスの某ハイエンドレザーブランドのニュアンスも感じさせますが、それもそのはず、その某ブランドがかつて独占使用し、今では入手不可能となった幻のヴェネチアンレザーを惜しげも無く使用。
これを職人自らの手で脱色したのち、手塗りでパティーヌを施すことで、巷に溢れるパティーヌ風なものとは一線を画す、奥深い表情と透明感を実現。

さらに組み上げは、その某メゾンブランドの革小物関連全てを長年作り続けている凄腕工場にて行われています。
（デザインや型紙作成、特殊ステッチやパティーヌなどはPEZZETTINOの職人が行っています）

元々、小銭入れとして企画されているため、内部は一見シンプル。
しかし驚くべきことに、なんと内側にまで表側と同じヴェネチアンレザーを使用するという贅沢極まりない仕様です。

革小物の場合、外装と内装の革は異なるものを使うのが一般的。
もちろん機能性を考慮して選択している側面もあるのですが、やはり一番はコストの問題です。
表側に使う主役の革を内側にまで使ってしまうと、価格が大きく上がってしまいます。

しかしこちらのモデルは、そんなことお構いなし。
しかも底部分はシームレスの一枚革仕様で包み込むような構造に。

もちろん、これには見た目だけではなく、れっきとした理由があります。
革に小銭のコイン(金属)が触れることで、金属の一種であるクロムでなめしを施すような変化が期待できるのではないかという理屈です。

そもそもこのヴェネチアンレザー、先クロム、後タンニンの混合なめしのため、100%タンニンなめしほどではありませんが、エイジングも楽しめる革。
その上で、さらに疑似クロムなめしのような効果が出てくるかもしれないと考えると、エイジングも非常に楽しみですね。

小銭を入れる部分とは別に、カードスロットが2つ備えられていますが、地味にここにもこだわりが。
普通だと切り込みを入れ、化繊の布地などで受けを作るというのが一般的ですが、こちらは受けにまで本革を使用。
恐らくラムレザーだと思われますが、これを極薄く漉いて厚みが出ないよう配慮されています。

また、Pezzetinoは伝統技術や歴史を探求し、復活させ、そして残していくことを一つの目標としているブランドということで、カードのスリット形状は、昔のとある貴族の家紋がモチーフに。
単調になりがちな内側にデザイン性と動きを与えてくれています。



と、ここまでが通常のコインケースモデルの仕様説明なのですが、ここから2つのエキストラパーツを組み合わせることで、ミニ財布として、またウォレットポーチとしてお使いいただけるのが、当店別注品だけの特別仕様。

まず1つ目は、革製の間仕切りパーツ（カードケースのようなもの）。
これを入れることで、カードスロットを除けば1室構造だったところが、3室構造になります。

ミニ財布としてお使いいただく場合、間仕切りがないと小銭とお札を同じ部屋に入れないといけなくなりますが、このパーツで仕切ることで、小銭は小銭、お札はお札、と別々に分けて管理することが可能に。
残りの1室は、2つのカードスロットじゃ収まりきれないカードを入れたり、レシートなんかを入れても良さそうです。

しかもこの間仕切りパーツの革も超ハイクオリティ。
PEZZETTINOの名刺入れやサンダルでお馴染みの、某ラグジュアリーメゾンブランドが長年独占使用していたという、とある小規模タンナー秘伝のヌメ革です。
もちろんこちらにも内装色とリンクさせる形で手塗りパティーヌが施されており、パーツ単品でも美しい仕上がりに。

そして2つ目は、ネックストラップ。
先程の間仕切りパーツには編み紐によるフックが付属していますので、これにネックストラップをジョイントすることで、首からぶら下げることが可能になります。

このストラップも何気に凝っており、紐先や本体を左右に引っ張ることで、長さを自由に調整可能な仕様。
前回までは革製の紐を使っていましたが、サイズ調整を繰り返すと銀面がポロポロと剥がれてしまうということがありましたので、蝋引き系の布紐に変更しました。

首からかけなくても、パンツのベルトループに取り付けてウォレットチェーン的な使い方もできますし、鍵などをつけて別のバッグにつけておくといった使い方もできるかと。
ただ、やっぱり首から財布をぶら下げることができるとちょっとした外出時にはとても便利ですし、見た目にもポイントになってくれるので、オシャレ感を演出するのにも一役買ってくれます。

また、長財布と同じく、凄腕靴職人ならではの飾り縫いが施されているのも、当店別注品だけの特別仕様。
というのも、このコインケース型はその構造上、長財布のように端から端まで飾り縫いを入れることができないため、通常モデルではその代わりとして縫いを模したキズを刻んだ簡易的な仕様になっています。

しかし我々としては、長財布との共通性、およびステッチによる立体的な意匠性をどうしても取り入れたかったため、無理を言ってなんとか縫いを入れてもらうことに。
ただ、ステッチを施すことができる距離が物理的に短いため、長財布と同じ、モカ縫い、変形モカ縫い、スキンステッチのいずれもがこじんまりしてしまい、あまり効果的とは言えない結果になってしまいました。

ですが、そこはさすがPEZZETTINOの職人。
スキンステッチを裏使いするという驚きのアイデアを思いつき、結果、コレを採用。
飾りステッチ自体の長さは変わらないのですが、縫い始め部分と縫い終わり部分に独特の凹みができるため、他の縫いに比べると抑揚が出て、存在感が際立ちます。



こう言った感じでさまざまな仕様変更を施したため、当然、通常モデルに比べるとプライスは上がってしまうのですが、工房側のご厚意により、価格の上昇を最小限に抑えることができました。
このあたりは、部材の調達方法や製造手法とコストのバランスなどに恐ろしく精通したPEZZETTINO職人ならでは。

というか、このとんでもなく贅沢なマテリアルのオンパレードと特殊でハイレベルな作り込み、エキストラパーツによる拡張性を考えると、このプライスは破格かと。
シンプルに見えて、様々な配慮とこだわりが詰め込まれた、最高峰靴職人にしか作れない珠玉の逸品です。



オリジナルの布ポーチも付属。
こちらはハイブランド工場で発生する余り布を利用して作られているため、おまけとは思えない品質。
（一枚一枚生地感や色合いが異なりますのでその点はご了承下さい）

なお、お色については、自然な仕上がりを実現するために色止め加工などは最小限に留めてあることから、使用を続けることによって抜けてきます。
有料にはなりますが、色は染め替えが可能です。
濃い色から薄い色に変えることもできますし、パティーヌではなく単色のベタ塗りにもできます。
お気軽にご相談下さい。



本体：縦8cm x 横12cm x 厚み1.5cm
間仕切り：縦6.5cm x 横10.5cm x 厚み0.4cm

※ 天然皮革特有のキズや皺がある場合がございます。また革の表情は一点一点異なります。
※ 手染めのため、色合いは一点一点大きく異なります。在庫品ごとの色合いをお知りになりたい場合はお気軽にお問い合わせ下さい。
※逆スキンステッチは手縫いのため、一点一点表情が異なります。