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YINDIGO A M x 蝶矢シャツ

Journal / Items, Yindigo A M

前回は、YINDIGO A M(インディゴエーエム)の真骨頂であるインナーウェアをご紹介しましたが、今回はさらに凄いです。
YINDIGO A Mが手掛ける究極のシャツは、あの「蝶矢(ちょうや)シャツ」とのコラボレーションモデル。

蝶矢と言えば梅酒でしょう、と思ったそこのアナタ、惜しい!
CHOYA SHIRTは、歴代皇室のシャツも作り続けている、日本最古のシャツメーカーなんです。

創業1886年、日本人が洋装に慣れ親しむずっと前からシャツを作り続けている超老舗であり、開襟シャツを世に広めたのもこの蝶矢シャツと言われています。

もちろん名ばかりではなく、その実力も超一流。
後ほど画像付きで詳しく説明させてもらいますが、最高峰のコレクションラインにおいては、人間ワザとは思えない正確無比な極細ステッチワークや見たこともない手縫い風ステッチなど、圧巻の仕事ぶりに思わず目玉が飛び出そうになります。

その飛び抜けた技術力に、YINDIGO A Mならではの美意識やエッセンスが融合。
類稀な美しさだけでなく、着やすさや耐久性をも兼ね備えた、世界中どこを探しても見つからない、驚愕クオリティのデイリーシャツが誕生しました。

早速ご紹介します。

(モデル:身長167cm 7-9号体型 46サイズを着用)

まずはARCHIVE SHIRT(アーカイブシャツ)。
蝶矢シャツのアーカイブを遡って引用したという、胸部の切り替えとプリーツが目を引く一着です。

元ネタはタキシードに合わせるフォーマルなシャツですが、これをプルオーバー型にしてウィングカラーの襟先をカット、カジュアルに着やすいように絶妙なアレンジが加えられています。

しかし、繊細で緻密な仕立てのおかげで上品さはダダ漏れ。
あえて洗いざらしで着たり、ラフなジーンズや古着と合わせていただいても素敵だと思います。

いわゆるイカ胸、プリーツが入っているので襞(ひだ)胸ってやつですね。
この迫力、オーラビンビン、教師びんびん物語、ありがとう徳川龍之介って感じで自分でも何を言ってるかよく分かりませんが、

とにかく、この整ったプリーツと正確で細かいステッチワークに興奮を押さえきれません。
いやはや、素晴らしい。

クイっとカーブした襟のラインの美しさも特筆もの。
ステッチもコバのギリギリまで攻めますね〜

運針は30mmに24針が基本。
この細かさが上品さに一役買っているのは間違いありませんが、ただ闇雲に細かくしているのではなく、生地との相性やステッチの沈み具合を考慮した最適解がこの運針だそうです。

こういう急なカーブは特に大変だと思いますが、精度バッチリで乱れ知らず。
ステッチが視覚的に邪魔をしないことで、デザインやアウトラインの美しさが際立ち、全体な品の良さにも繋がっています。

フロントボタンを大胆に開放して、ラフに着るのもいいですね。
メルツあたりの無骨なヘンリーネックとレイヤードしても面白そうですし、女性の方であればネックレスなどのアクセサリーで華やかさをプラスするのもアリかと。

そして注目の袖付け部分。
これもスゴイ。

ポツポツと点状のステッチが見えるので、シャツに詳しい方でしたら、「あぁ、手縫いか」と思われたはず。
ところがどっこい、楽天モバイルの米倉涼子もビックリ、こちらなんと機械縫いなんです。

世界初、自社で改造した特殊なミシンを使用することで、手縫い風すくい縫い袖伏せを実現。
手縫いのようにテンションをかけずに超低速で伏せ縫いをかけることで、意匠としては手縫い的な柔らかさと均一で整ったステッチワークを両立させ、機能的にはわずかな伸縮性と手縫いにはない強度を確保しています。

ボタン周りにも特徴満載。
オリジナルの白蝶貝ボタンは、底面に丸みを持たせることで留め外しがしやすくなる工夫が施されているだけでなく、溝を作ることで縫い糸が盛り上がることなく、出来るだけフラットな見た目になるよう配慮されています。

寝巻きされているのはもちろんのこと、ボタン付けのアタリが極力裏に響かないようにフラットになっているのも凄いところ。
ここは肌に触れる部分ですから大切ですね。
驚くべきことにこれも機械で行っており、見た目にも着心地にも妥協のないこだわりの仕様になっています。

そして、ラジアルスクエアタイプボタンホールというのも珍しい。
弱小レスラーの必殺技みたいな名称ですが、別名、放射ネムリってやつですね。
放射ネムリっていう名称もtiltの中津さんのインスタで最近知りましたが。

いわゆるボタンホールの両端が細かくカーブしているのが特徴。
超極細番手糸で高密度にかがっているので仕上がりがとても美しく、機能的です。

こういった高い美意識から来る細かなディテールの積み重ねが、理屈を超えた圧倒的オーラと着心地の良さに結実している訳ですね〜あっぱれ。

カフスの美しいカーブ、端正な剣ボロ周り、ここを見るだけでも仕立ての良いシャツだと分かります。
さらに、カフスの取り付け部分については生地の端を一度縫ったものを折り返して仕上げる、地縫い返しと呼ばれる高度で手間のかかる仕様を採用。
段差を無くすことで見た目や肌触りの良さと耐久性の向上を両立させています。

ヨーク下にはYINDIGO A Mお馴染みのロゴ入りロッカーループが、違和感無く鎮座。

そして、この協業シャツの一番の見所が、深いスリットの入ったラウンドテール。
前後差のある、繊細で流麗なヘムラインがとにかく美しすぎます。

見て下さい、この裾の尋常ではない巻縫いの細さ。
それでいてこの急激なカーブ。

少しでも縫製をかじったことがある方なら分かると思いますが、この細さでこのカーブは異常。
まさに神業です。

このシャツ単品だと凄さや繊細さが伝わりにくいので、簡単に比較してみましょう。
左がYINDIGO x 蝶矢のシャツ、右がマシンメイドの最高峰と名高いFRAY(フライ)のシャツです。

分かりますかね?
あのフライが霞んでしまうほどの繊細さ、急角度で流れるようなヘムライン。
まぁ、フライにはフライの理念や思想があるので、テクニカルな点だけで優劣は付けられないですが、それにしても凄い。

こうして並べてみると、巻縫いの異常な細さがお分かりいただけると思います。
フライだって3mm設定なので十分細いんですよ。
でも蝶矢シャツは企画上2mm設定、職人さん設定だと1.7mmというから尋常ではありません。

しかもこのきついカーブで2mm幅ですから、難易度は跳ね上がります。
たしかLUIGI BORRELLI(ルイジボレッリ)も2mm幅くらいの極細だった気がしますが、当然こんなに急なカーブはありません。

実はデザイナーのインディゴさんは大のシャツ好きで、自身のブランドでシャツを手掛けるまでは、手縫いシャツの最高峰 G.INGLESE(ジ・イングレーゼ)でオーダーしまくっていたのだとか。
YINDIGO A Mでシャツを作ろうとなったときも、最初に依頼しようとしたのはイングレーゼだったそうです。

ただ、この2mm幅で急カーブのヘムラインはイングレーゼでも実現不可能だったらしく、蝶矢シャツとの出会いは必然だったと言えるでしょう。
PITTI(ピッティ)出展時に、BUGUTTA(バグッタ)あたりの高級シャツメイカーの社長たちが冷やかし半分で見に来たそうですが、皆さんこのヘムラインを見て、「なんだ、これは…」と固まっていたそうです。

脇の巻き伏せ本縫いの細さも秀逸。
とにかく細部に渡って超ハイレベルな仕様ということで、蝶矢シャツでも2人の職人さんしか縫えないらしく、プライスもなかなかのものですが、フライが安くても6万くらいはすることを考えると、むしろお得感すらあるかもしれません。

ただ、勘違いしてほしくないのは、これらの技術はあくまで手段だということ。

メンズのドレスシャツの世界は特に、手縫いだぜ、細かいだろ、凄いだろ、みたいなディテール至上主義が蔓延っている現実があります。
革靴におけるグッドイヤー信仰みたいなものですね。

このYINDIGO A M x 蝶矢シャツはあくまで、このデザイン、このムード、このニュアンスを表現するためにこれら高度な職人技が必要だったということであって、マーケティングや差別化のために技術を盛り込んだようなシャツとは根本的に考え方が異なります。

蝶矢シャツの担当の方とお話させていただいた際も、「技術や情熱はどこにも負けない。我々は素晴らしいシャツを作っている。でもデザインやテイストの好みは人それぞれなので、その人にとって我々のシャツが最高かどうかは別問題」的なことをおっしゃっていて、分かってるな〜と関心しました。

ちなみに、故エディヴァンヘイレンが自信のギタープレイについて「ある人にとってはゴミだけど、ある人にとってはゴールド」って言ってたことも思い出します。

ま、当然のことなんですけどね。
でもディテール至上主義な世界では、その着眼点がおざなりになりがちです。

ここまで私が長々と説明してきたウンチクも、ご自身の感性で物を選ばれる方にとっては「だから何?」とバッサリ切り捨てられてしまうかもしれません。
でもそれでいいんです、我々もそこが一番重要だとは思っていなくて、あくまで「自分の感性や美意識に訴えかけるもの」「自身のライフスタイルに寄り添い、長く付き合えるもの」というのが最も大切だと考えています。

それを前提として、背景に歴史やストーリー、優れた職人技などが詰まっているというのが理想なんです。

と、謎の精神論に話が脱線してしまったので、シャツに話題を戻します。

このアーカイブシャツ、裾のラインがとっても綺麗なので、ぜひタックアウトして着ていただきたいんですが、

タックインしてもメチャクチャ映えるんですよ、奥さん!

あ、今更ですが、モデルのM氏が着用しているのはなんと46サイズ。
本来メンズのMくらいのサイズなんですが、全然違和感無く収まってます。
むしろこのゆとり感がエレガンスというか洒脱感を加速させているような気もしますね。

もちろん、40あたりのジャストサイズを選べばもう少しスッキリ、端正な印象になります。

サイズアップするとどうしても袖丈が長くなるので、ロールアップするのもオススメ。

よりカジュアル感が出て、こなれた雰囲気に。
いや〜、存在感があって一枚でサマになります。

でも、カーディガンとかコートのインナーに持ってきたときもこのプリーツや襟がすごく映えるんですよね〜
寒い季節は下にハイネックのカットソーとか入れてもいいですし、アイデア次第で色んな着こなしが可能。
間違いなく一年中活躍してくれると思います。

お次はロング丈のIMPERIAL NIGHT SHIRT(インペリアルナイトシャツ)。

(モデル:身長167cm 7-9号体型 40サイズを着用)

ナイトシャツ、詰まるところオシャレな寝巻きが着想源なわけですが、これまた素晴らしい。

最初にご紹介したアーカイブシャツよりもシンプルなデザインで、生地の良さが際立ちます。
かなり幅広な前立ても何気に特徴的で、カジュアルに振れるかと思いきや、繊細なステッチワークが上品さをキープ。
秀逸なバランスです。

マオカラーを拡大解釈したような、高さのある立ち襟も特徴的。
綺麗に立っているので硬いのではと思われるかもしれませんが、柔らかくて首へのアタリはソフトです。

そうそう、襟やカフスはフラシ芯になっていて、とても肌馴染みが良いのも特徴のひとつ。
優れたパターンもそうですが、着心地についても妥協無き配慮が見られます。

っと、大切なことを説明し忘れてました。
生地ですよ、生地!

ここまで画像を見ていただいてお分かりいただけると思いますけど、この艶やかさ、透明感、ヤバくないですか?
これ、日本が世界に誇る革新のハイブリッド原綿「マスターシードコットン」を使用したツイル生地なんです。

このマスターシードコットン、あのシーアイランドコットンとピマコットンの交配種で、シーアイランドコットンの光沢感やヌメリ感、滑らかな風合いに、ピマコットンの強靭性が融合した究極のコットン。
これを極細番手に紡績し、シャトル織機でふっくらと織り上げた120双糸の極上生地を使用しています。

カジュアルシャツとしてデイリーに使える耐久性を考えたとき、120双というのは限界値のような気がしますが、この生地は見た目以上にタフ。
デザイナー本人が数年間着倒したシャツを見せてもらいましたが、全くヘタれることなく、むしろ肌触りがさらに滑らかになっていたことに驚かされました。

こちらのモデルでもヘムラインの美しさは健在。
実際、足捌きもしやすくなり、前後差がついているので表情豊か、動きに合わせてなびいてエレガントです。

画像では身頃の生地に結構シワがついちゃってますが、洗濯を繰り返すことでシワは当初よりも出にくくなる、とはデザイナー談。

こちらの袖付け部分にも、自社改造特殊ミシンによる手縫いのような圧巻のステッチが走ります。

センターボックスプリーツに重なるように配置された、アイコニックなオリジナルロッカーループも美しい。

ちなみに、こちらはジャストサイズの40を着用しています。
無駄のない端正なシルエットで、ラインの美しさも際立ちますね。

それでも窮屈にならず動きやすいのは、秀逸なパターンと高度な縫製仕様の成せる技。
身幅に余裕を持たせていることもあり、腰回りやヒップのラインが出にくく、着こなしやすい形です。

フロントボタンを全開にして、バサっとラフに羽織っても素敵かと思います。

そして最後はTRAVEL COLLARS SHIRT(トラベルカラーズシャツ)。
あいにく在庫切れで撮影できませんでしたので、展示会で撮ったテキトー写真で失礼します。

ご覧の通り、襟の内側にボタンが複数配置されており、付属する2種類の襟を付け替えできるという、お得な3way仕様。
襟を付けないスタンドカラー、小襟のレギュラーカラー、さらに高さを出したスタンドカラーの3種類から、その日の気分に合わせて選ぶことが出来ます。

(モデル:身長167cm 7-9号体型 46サイズを着用)

こちらが襟を付けないスタンドカラーのイメージ。
最もシンプルで合わせやすい形。
まぁ、これは間違いないですね。

そしてこちらが襟の高さを足した変形スタンドカラー。
先にご紹介したアーカイブシャツやインペリアルナイトシャツの襟型に近いものの、随分ニュアンスは異なります。

襟型の好みはあると思いますが、全体的なデザインとしてはかなりシンプルで男女問わず着こなしやすい形。
ということで男性の方には一番オススメのモデルになります。

汚れやすい襟が交換できるというのは思いのほか便利ですし、襟を変えるだけで雰囲気を変えられるのでワードローブが限られる旅行では特に重宝しそうですね。
あ、だからトラベルカラーズシャツという名前なのか。

もちろん、鬼のステッチワークやパターンの素晴らしさはこちらのモデルでも健在です。

ふぅ〜、ということでとりあえず以上。
お伝えしたいことが多すぎてもう疲れました。

読み手の皆様はもっとお疲れでしょう。
今夜はバスクリンをたっぷり入れた暖かいお風呂に浸かって癒されて下さい。
私はもう寝ます。

まさに灯台下暗し。
日本にこれほど素晴らしいシャツメーカーが存在していたとは露知らず。
類稀な職人技にYINDIGO氏の美意識とディレクションセンスが融合した、気高くも日常に寄り添う極上シャツ。
ぜひ一度袖を通してみて下さい。

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