比類なきクオリティのレザーサンダルが入荷しました。

まずは均整のとれた美しすぎるフォルムと、工芸品を思わせる素晴らしい質感に目を奪われます。
しかしそれらはサンダルに求められる機能性や履き心地などを究極まで突き詰めた結果であり、決して見掛け倒しなものではありません。

この素晴らしい逸品を手掛けているのは、イタリア最高峰と名高い、ある著名な誂え靴職人。
技術の高さはもちろんのこと、優れた感性を持ち合わせているため、世界有数のハイブランドからデザイナーとしてオファーされたこともあるという特異な人物です。

彼の手掛けるオーダーシューズは50万円以上と恐ろしく高額なのですが、このサンダルについては本業のスキマ時間を利用していることや本来非常に高額な革を特殊事情で安価で入手できていること、代理店などの中間コストを極力排除していること等により、通常ではありえない価格を実現。
これほどまでに突き詰められたサンダルはそうそうありませんし、それでいてハイブランドのような非現実的な価格でもなく、リペアをすればずっと履いていただけることを考えると決して高くはないと思います。

使用されているのは、かつて某ラグジュアリーブランドが独占使用していたという特殊レシピを用いたベジタブルタンニンなめしのヌメ革。
素足で履くレザーサンダルに最も求められるのは、吸水性とエイジング、耐久性ですが、この革はそれらを最高レベルで実現しています。

これに職人自らパティーヌを施すことで、絵画のような奥行きある色ムラ感に。
ベルルッティを彷彿とさせますが、こちらは筆などを使用せずにすべて手塗りすることによって、より繊細な濃淡を表現しています。

たとえ同じお色でも一点一点表情が異なり、世界に一つだけの表情を見せるのもパティーヌならでは。
職人のセンスが素晴らしいため、そのどれもが美しい仕上がりです。

どんな高級サンダルであろうとおよそ見かけない、特殊なインソール構造も特徴の一つ。
見た目からは分かりませんが、グッドイヤーウェルト製法の革靴などと同じように中底の下にはコルクが敷き詰められています。
これにより、履いていくことで中底とコルクが沈み込み、自分だけの足型を形成、唯一無二のフィット感を生み出します。

アウトソールは曲線的な意匠が印象的なハーフラバー仕様ですが、もちろんこれも見た目だけを意識したものではありません。
ヒールの内側部分が縦に伸びるような形になっていますが、こちらはトーマスヒールと呼ばれる矯正靴に用いられる仕様。
これは重心を中心に補正する効果があります。

履き始めは補正効果により、意図せず内側に力が入るような歩き方になるかもしれませんが、インソールの沈み込みが進行することと相まって、徐々に自然に正しい歩行が行えるよう導いてくれます。
さらに、ハーフラバーの交換だけでソールの補修が可能なため、修理代も安価で、オールソールによるコルクの詰め直しなども必要なく、自分だけの形に変化したインソールをキープしながら、末長くお使いいただけます。

アッパーの3つのストラップも完璧な比率計算のもと考えつくされた、この上ない形状と配置に。
ストラップ部分は足にピタッと張り付くようなフィット感ではなく、適度な隙間があって、歩行時に甲をストラップに引っ掛けて歩くような構造になっているため、蒸れもなく、靴擦れの心配もありません。

レザーサンダルにありがちな硬さがなく、しなやかで思いのほか軽い履き心地。
わずかにクッショニングを感じる柔らかな肌当たりで、路面をダイレクトに拾うような感覚もなく、長時間履いても疲れにくいです。

肉厚なフルベジタブルタンニングレザーということで、エイジングも存分にお楽しみいただけますね。
履き込んでいくことで、濃淡がついてツヤが増し、貫禄が出てきます。

なお、革の透明感を損なわないように染料を中心とした色付けがされているため、顔料でベッタリと色付けした革よりも色の定着度は高くありません。
このため、履き始めを中心に足裏に色が移る可能性がありますので、その点はどうかご了承下さい。

探しに探し求めてやっと出会えた至高のサンダル。
小さな女性サイズから大きな男性サイズまで幅広く取り揃えました。

こちらは、あえてベタ塗り気味にリクエストしたシックなブラックカラー。
それでも多少の濃淡が感じられる奥深い表情に仕上がっています。

オリジナルの布製シューバッグが付属。
シューバッグのカラーリングもアソートです。
Made in Italy。

※ 天然皮革特有のキズや皺がある場合がございます。また革の表情・カラーリングは一点一点異なります。
個別の色合いをお知りになりたい場合はお気軽にお問い合わせ下さい。