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Aquellos Ojos Verdes BISHU / Jacket “620″

Journal / Aquellos Ojos Verdes BISHU, Items

今シーズンも秀作揃いの、Aquellos Ojos Verdes BISHU(アケヨス オホス ヴェルデス ビシュウ)。

中でもデザイナー永田さん渾身の620ジャケットは、そのオリジナリティといい、生地の風合いや色合いとのマッチングといい、特に心を撃ち抜かれる魅力がありました。

先日のJournal記事にて作りやディテールは説明させていただきましたが、今回着用画像も準備できましたので、改めてご紹介させていただきます。
https://dresswell.jp/journal/82637

(モデル:身長168cm体重56kg細身男性)
【ジャケット : Aquellos Ojos Verdes BISHU / Size : 2】
【シャツ : Aquellos Ojos Verdes BISHU / Size : 2】
【パンツ : FRANK LEDER / Size : XS】
【その他 : 私物】

もうこれが理屈抜きのカッコ良さ。
ハンガー面(つら)も悪くないんですが、やはり着た時の方が立体感やバランスの良さが際立ち、より魅力的に映ります。

毛芯をしっかり据えて構築した重厚なテーラードものとは違い、アケヨスのジャケットはあくまで南イタリアの伝統的シャツ作りの延長にある軽やかな一重仕立て。

これが、テーラードジャケットとカバーオールを横断するような立ち位置とも、身体の線を強く拾わない付かず離れずのナチュラルなフィッティングとも相性が良く、普段着として馴染む親しみやすさがありながらも、知的なエレガンスも感じさせる絶妙なバランスに仕上がっています。

肩幅は広すぎず狭すぎず、ナチュラルな肩傾斜が肩肘張らないリラックス感を演出。
とはいえ、中一つ掛けにすれば切れ味鋭いシャープなVゾーンが出現、キリッと端正なニュアンスも表出します。

このオリジナリティ溢れるラペルの形状もさることながら、ラペル幅やゆるやかな弧を描くゴージライン、それに呼応する形で曲線を描く上襟にも強いこだわりが感じられます。

段返りの中一つ掛けがオススメではありますが、第一ボタンも留めることでよりワークジャケット然とした雰囲気で着用いただくことも可能。

まぁ、ボタンを留めずにラフにガバッと羽織るだけでも素敵なんですが。
そう、立てても寝かせてもキマる、この襟の形や高さ、大きさなどのバランスが絶妙なんです。

この手のブルゾンライクなイージージャケットの場合、ラペル裏にボタンやチンストが仕込まれていたりするものも多いですが、こちらにはその手のモノは一切なし。
ネックポイント低めで首周りが詰まらず、優雅な曲線を描く収まりの良いスタンドカラーはとても魅力的で、積極的に襟を立てたくなります。

ワーク寄りな丸みを持たせたパッチポケットも表情豊か。
悪目立ちしないながらも、ニュアンスを加えてくれています。
洗いこんでいくことでパッカリングやアタリが進行し、存在感が増してくると思うと楽しみですね。

馬の蹄(ひずめ)をモチーフにしたというカフの形状もユニーク。

このV字のスリットが軽さと抜け感を出すのに貢献しており、派手さはないものの独自のニュアンスをも醸し出してくれています。

シャツカフの延長のような感じで袖裏なども付いていないため、ロールアップも容易。
一折りするだけでも良いですが、本格的に気温が上がってくれば肘くらいまでラフにたくし上げてもカッコいいかと思います。

それにしても、このスペンスブライソン製アイリッシュリネン生地の美しさたるや…
リネン特有の節などのニュアンスがありながらも、独特の光沢感と奥行きを纏った端正な表情にうっとりさせられます。

さらにこのTan Orangeと名付けられたオレンジブラウンカラーがもう最高。
派手ではないのにスコーンと抜けのある発色の良さ、高級感はさすが英国王室御用達、アイリッシュリネンの最高峰と呼ばれるだけはありますね。

ペラペラではなく、しっかりとしたハリコシのある、重厚とも言える生地感はいかにも英国的。
そこに南イタリアシャツならではの柔らかな立体感が加わることで、リラックスしたニュアンスがありながらも軽薄ではない、説得力抜群の大人のための1着に。

なお、完全なドレスクロージングであればシワは嫌厭されるものですが、このジャケットはあくまでカジュアル使いが主戦場のため、シワについてはむしろ大歓迎。
ハリコシがしっかりしている分、鈍く太いシワが袖を中心にバッキバキに刻まれ、自分だけのフォルムに変形していく姿は圧巻です。

個人的にはスカスカに色の抜けた軍パンやワークなオールインワン、極太の短パンなんかと合わせて、ゴリゴリにカジュアルダウンさせて着こなしたいと妄想中。
逆にオールブラックにキッチリ羽織ってモードに着こなすのもカッコ良さそうですし、色合わせとしてはインディゴデニムとも相性バッチリですので、コーディネートの幅はかなり広いかと。

秋に着ても色味的に違和感がないので、春夏秋の3シーズン活躍してくれます。

このデザイン/バランスに最高のマッチングを見せる生地とカラーリング。
これだけパズルのピースがバチッとハマった服というのもなかなか見つかりません。

ぜひお試しあれ〜

Written By Kohei

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